8月10日(日)。
8:00から試作がスタートしました。
まずは前回の打合せ通り、生地の雪平(せっぺい)からつくっていきます。
弱火にかけながら、砂糖を加えつつ餅を練っていきます。
そこに、白餡を加えたメレンゲを入れて
さらに練っていきます。
餅生地(求肥 ぎゅうひ)に、白餡、メレンゲを加えることで求肥のもちもち感を少しおさえて成形しやすくなり、また、ふわっとした軽い口当たりの雪平生地になります。
余り聞きなじみのない名前だと思いますので、雪平については、これ以降は「餅」もしくは「餅生地」と書いていこうと思います。
テスト用に白餡を包んでいきます。
ほかの餡も次々と包餡。
包餡が完了したら、餡に半球型の穴をつくりそこに上南羹(じょうなんかん)を流します。
上南羹とは、錦玉羹(きんぎょくかん:寒天に砂糖を加えて煮詰めたもの)に上南粉(もち米を蒸して乾燥させたものを粉砕し、煎った粉)を加えてつくったお菓子になります。
白く仕上がりますので、半球型に固めてカエルの目玉の部分につかいます。
まずは、左端のこの子からつくっていきます。
「それぞれのカエルに色がついているのに何で白い餅生地で包んでいるの?」と、思われた方がおられるかと思います。
今回は、餅に色をつけるのではなく、カエルのつやっと感を出すために餅の上から羊羹をかける製法でつくっていきます。
餅生地に羊羹をかけたときに、イラストの色と合うように餅生地に羊羹をつけて色を調整。
上から羊羹をかけます。
そして、
目を取り付け。
瞳は黒く染めた羊羹を薄く流して、瞳の形にカットして貼り付けます。
おおっ!なんだかいい感じに出来上がってきています。
続いて同じオレンジの
「できればこの2つも!」と書かれた、左上のこの子(「みっちゃん」と名前がついています)をつくっていきます。
みっちゃんは目もオレンジ色なので目をつけた状態で羊羹を流していきます。
ざば~。
ちなみに、イラストの解説にあるように、中身にはみかんを一房まるまる入れています。
できました!
ですが、ここからは難題の「お腹の白い部分」があるイラストたちの実現化になります。
一旦、白く仕上げた淡雪羹(あわゆきかん)を貼ってみます。
淡雪羹はメレンゲを寒天液に加えて固めたお菓子で、上南羹と同様で白く仕上がります。
この白を表現するのは、淡雪羹が良いのか、上南羹が良いのか問題は後々発生してきます…。
淡雪羹を貼ってみたところ
浮いてしまっています。
これではだめなので、表面がなじむように羊羹を再びかけてみます
…白いお腹の部分が見えなくなってしまいました。
いっそ、淡雪羹をここから取ってみようか。ということで取ってみると…
カエルの帽子をかぶったかわいいキャラクターが出来上がってしまいました!
個人的に、白い部分にネコの顔を描くと、とあるキャラクターに見える気がします。
「これは、これで可愛いけど…。」と、製造メンバーからも声がでましたが、イラストとは全く違うのでやり直しです。
果たして、お腹の白いカエル問題は解決できるのか。
次回につづきます。